静岡県磐田市の税理士
大井 瑛里佳 です。
世の中には税金というものがあって
決められた期日までに納めなければなりませんが
税金のしくみについて学習したことないという方は多いのではないでしょうか?
今回は税金のきほんのきほんについてまとめました。
税額が決定する方法は2種類
税額が決定する方法は2種類あります。
まずは納税者の一人一人が、自ら税務署へ所得等の申告を行うことにより税額が確定して
自ら納付することを申告納税制度といいます。
法人税や所得税、消費税、相続税、贈与税等がこれに該当します。
これに対して、行政機関の処分により税額を確定する方法を賦課課税制度といいます。
地方税ではこの方法が一般的で
例えば固定資産税や不動産取得税、自動車税、個人住民税、個人事業税が該当します。
簡単に言うと自分で税金を計算するパターンと行政が税金を計算するパターンがあるということです。
ちなみに事業税と住民税については
法人事業税、法人住民税→申告納税制度
個人事業税、個人住民税→賦課課税制度
というように法人か個人かによって分かれます。
税金の基本の計算は?
税金は約50種類ありますが、基本的には
(所得-控除) ×税率 で算出されます。
この所得、控除、税率については
税金の種類ごとにルールが定められているので
このルールをおさえていく必要があります。
例えば事業をやられている方の場合、
売上高 - 経費(損金)=所得
となるので
何をもって売上高なのか、経費(損金)なのかをおさえておく必要があり
この部分について悩まれる方が多いです。
税率の違い
税金の種類によっても税率は異なりますが
税率が一律なものもあれば、所得に応じて税率が上がるものがあります。
例えば消費税率はご存知のとおり10%(軽減税率対象品目は8%)と一律ですね。
それに対して例えば所得税の税率では
5%から45%の7段階に区分されており
課税の対象額が一定額を超えた場合、超えた金額に対してのみ高い税率を適用する制度を採用しています。
これを超過累進税率といいます。
なので、所得が上がれば上がるほど高い税率に区分されるので税額が増えるという仕組みです。
これは所得などに対する税負担を公平にするために採用しています。
所得税のほか、相続税、贈与税についても超過累進税率をもとに税金を計算します。
法人税については
1億円以下の普通法人は年800万円以下の金額は 15%の税率
年800万円を超える部分の金額は 23.2%の税率となります。
※令和5年8月現在
所得税率は最大45%なので
ある程度所得が上がってくると個人事業主を続けるよりも
法人として活動した方がお得という場合もあります。
納め方は2種類
税を納める人と負担する人が同じ税金を直接税といいます。
たとえば所得税、法人税、相続税、贈与税などがこれに該当します。
これに対し、税を納める人と負担する人が一致しない場合も存在します。
税を納める人と負担する人が異なるものを間接税といいます。
たとえば、消費税は商品を購入したときに
お店の人に支払いますね?
消費者が負担した税金を事業者が受け取り、事業者が納めます。
消費税のほかにも酒税、たばこ税、関税などが間接税に該当します。
いかがでしょうか?
税金の種類は約50種類あり、ルールもそれぞれ定められているので
すべておさえるのは大変ですが
基本的な仕組みを知っておくと
各税金について頭に入っていきやすいと思うので
大まかでいいのでおさえてみてください。